お遍路めぐりをする上で、難所の場所を知っておくということは重要なことであり、モチベーション維持に繋がります。
お遍路ころがしという、昔から歩きお遍路にとって命にも拘わるほどの危険な道もあり、滑落して亡くなる方もいたそうです。
現在は、だいぶ道も整備されたため、滑落して亡くなると言う話は聞かなくなりましたが、それでも怪我などの可能性は残っています。
難所として有名なのは、焼山寺、鶴林寺、太龍寺、神峰寺、雲辺寺などがありますが、徳島県、高知県、香川県に存在しています。
一見して、愛媛県には無いように思いますが、意外にキツイ難所があります。
私の経験した私見も入っていますが、意外な部分でジワジワと来るところですので説明して行きましょう。
目次
60番横峰寺
60番の横峰寺までの歩きお遍路道は難所として有名ですが、山道と言う事もあって通る際には最新の注意を払う必要があります。
台風や長雨が続いた後には、がけ崩れなどは当たり前で、橋が流されたり、沢が増水して渡れなかったりと散々な状況になります。
天候が回復してもすぐに道が補修されるわけでもないため、自分で慎重に注意しながら進まないと、怪我では済まないでしょう。
度重なる悪天候時には、更に荒れることが予想されるため、予定が詰まっているからといって強行することは自殺行為となるでしょう。
迂回ルートを探したりして、自分の安全を確保するように努めた方が無難です。
私が通った時には、幸いにして天候が安定していましたが、過去の台風なのか大雨なのか荒れっぱなしの道で、ゆっくり気を付けながら通りました。
結構神経を使った為か、寺に着いたときには安堵したと同時に、疲れが一気に出た記憶があります。
65番三角寺から66番雲辺寺までの道
荒れやすい道に加え、坂道が続く、さらにいつ終わるか見通せないため、登っても登ってもたどり着かないことで気持ちが折れそうなほどです。
66番札所は標高約900メートルということで、登りに加え、道のりも長いためそれだけでも疲弊するには十分でしょう。
道が悪いと言う事は、神経も使いますし、予定通り進まないと言う事にもなります。
アタック開始時間が遅くなれば、札所が開いている時間にたどり着けない可能性もあり、焦りも出てくるでしょう。
仮に夕方になりあともう少しと言うところで、5時になったらその日はどうにもなりません。
戻るのか、その場に留まり野宿をするのかという選択を迫られますが、山の中で野宿はさすがに気が引けます。
目に見えない獣の気配を感じながら野宿というのは、正直安心して寝ていられません。
場合によっては、一睡もできないこともありえます。
次の札所までの道のりが長い
次の札所までの道のりが長いと言うと、23番医王寺から24番の最御崎寺までの約60キロが有名で、歩きだと日数にして丸2日掛かる事になります。
他にも同様に長い所がありますが、愛媛県には数か所あり、ちょっと多いという印象です。
具体的には、40番観自在寺から41番龍光寺、43番明石寺から44番大寶寺、53番円明寺から54番延命寺、64番前神寺から65番三角寺となります。
それぞれ日数が掛かりますが、実際に歩いてみると、それぞれ丸1日歩いても次の札所にたどり着かず、ひたすら歩くだけということが多く非常に地味です。
私は少々飽きっぽいので、数時間歩いてお寺で読経したり、お寺の珍しい所を見て回る方がいいのですがそれができません。
山や海などの景色を見ながらになりますが、代わり映えしない景色に少々嫌気も指すようになります。
このように肉体的にでなく、精神的我慢するストレスをじわじわ感じることが多いのが、愛媛のルートの特徴ともいえます。
意外に札所が集中している部分とのギャップが大きいので、余計に長いと感じるのかも知れません。