お遍路めぐりをする殆どの方は、自分の願いを叶えたいと願うと思います。
が、しかし、中には自分の病気を治したいと思ったり、克服したいと思いながらめぐる場合もあります。
一度お話をすることがありましたが、末期がんということでお遍路めぐりをしておきたかったという方もいました。
普通で考えれば余命何ヶ月などと宣告され場合には、自暴自棄になることが多い中、残りの人生を自分の好きなようにしたいという姿勢に言葉がありませんでした。
さて、同じようにお遍路さんの中には、お遍路めぐりをすれば病が改善するのでは?と考える方もいるようです。
実際にお遍路には意外な効果もあるので、紹介したいと思います。
心の病とは
ちょっと医学的な話になりますが、ブラック企業などと言われる会社が存在したり、時間に追われたり上司の叱責によるストレスが溜まり易い世の中です。
当然、身体的にも悪影響が出てくるようになり、胃潰瘍、脳疾患などの症状が出るようになります。
同じように精神的影響も出ることもあり会社に行こうとすると、吐き気や頭痛がする、めまい、無気力などうつ病といわれる症状も起こってきます。
昔は、やる気が無い、根性が足りないなどと精神論で片付けられることも多かったものです。
今では、ストレスが原因となる代表的なうつ病に加え、パニック障害なども報告されるようになって来ました。
日本人は働きすぎと言われますが、時に社蓄とも揶揄されるように、余裕がなくなっているのでしょう。
お遍路めぐりで得られる効果
いろんなお遍路関係の冊子を見ましたが、精神的な病気で会社を休職している人などもお遍路めぐりをしているようです。
忙しい会社での仕事から解放されることで、精神的にリラックスでき、徐々に自分を取り戻せることが出来るのが理由のようです。
うつ病も精神的に追い詰められ、自分で今の状況がいいのか悪いのかの判断が出来ない状態を指すこともあるので、その環境から開放することが一番の薬となります。
お遍路めぐりをすると分かりますが、自分の足で歩きめぐることで、自分の悩みは何か、自分のしたいことは、今までは正しかったのかを考えることが出来ます。
よくお遍路めぐりは人生のようだ、と例えられますが、まさにその通りで、山あり谷ありです。
最初はキツさのあまり何も考えられませんが、徐々に人生と同じだと気付くようになります。
苦しみが続く時もある、でもずっとではなく必ず楽になるときが来る、と分かってきます。
これがうつ病などを患っている場合、気付くことで大きな変化をもたらしてくれるでしょう。
うつ病は簡単に治らない
実は私も一時期うつ病のような症状を患っていたことがあります。
朝起きて会社のことを考えると、吐き気がしたり、頭痛がしたりと、当時はイヤイヤ病としか考えていませんでしたが、うつ病の手前だったのだろうと思います。
実際に残業も毎月100時間越えが当たり前でしたし、会社に寝泊りすることもありました。
知らないうちにストレスが溜まり、症状となって表れたようです。
結局嫌気が差して辞めてしまいましたが、環境が変わったことで症状は起きなくなっていました。
簡単に治るものではありませんが、お遍路めぐりで正しい自分を取り戻せるきっかけになるのなら効果があると感じます。