お遍路めぐりは、今や四国の代名詞とも言えるほどになっており、観光ツアーにもなるほどの人気です。
元々は宗教巡礼ですが、このように観光化している部分については、時代の流れとして受け入れることも必要かもしれません。
しかし観光化されている一方で、未だに敢えて修行と考えお遍路をしている方たちもいます。
スタイルこそ違えど、お遍路めぐりすることに変わりはありませんのでそれは個人の意思で決めれば良いでしょう。
ただ、やってはいけないことと言うものは変わらないはずです。
四国でも賛否両論あるお遍路さんのマナーの問題点も含め、やってはいけないことについて解説していきます。
目次
お遍路する上での教えとマナー
お遍路をする上で、やってはいけないとされることがありますが、以下のようになります。
十善戒(じゅうぜんかい)
本堂と大師堂で読経する際にも、毎回必ず言うことになりますが、誓いの言葉でありやってはいけないことを宣言することになります。
全てをきちんと守れるか、というと難しいところもありますが気をつけるようにすると良いでしょう。
殺生しない、盗みをしない、淫らな事をしない、嘘をつかない、お世辞を言わない、悪口を言わない、二枚舌を使わない、欲張らない、怒らない、誤った見方をしない。
という内容ですが、少なくともお遍路めぐりをしている間は信心深さを表すため慎むようにしましょう。
なお、破るとせっかくの功徳が無くなってしまう、と言われています。
マナーやルール遵守の問題点について
以前から言われていることですが、お遍路さんの中には、無料で開放されている休憩所を汚してそのままだったり、落書きしたりということが確認されています。
落書きについては数年前に外国人の方が記念に、ということで書いていったようですが、世界中の観光地で起きている問題点と同じのようです。
世界中の遺跡に名前を書いたり、日本でも神社などの柱に印をつけたりと、いかにも存在を示そうとする行為が多くなっています。
日本人も例外ではありませんので、やってはいけないという常識を持って行動したいものです。
休憩所を汚すことについては、私も目の当たりにしたことがありますが、同じお遍路さんとして非常に恥ずかしく感じました。
と同時に、そのような行為のおかげで、休憩所を止む無く閉鎖してしまうとうこともあるようです。
せっかく親切心で設置してくださった地域の方から見れば、お遍路なんて、と言われても仕方ありません。
人としてどうかを考える
お遍路めぐりをする以前に、日本人のマナーやモラル低下も叫ばれるようになって来ています。
不法投棄もそうですし、車のあおり運転も同様でしょう。
日本全体がイライラしているようにも見えますし、自分さえ良ければという気持ちも垣間見えます。
お遍路さんが地元の人たちに、来てやっているんだからお接待は当然とか、交通ルールを守らず指摘されると逆ギレするなどもっての他でしょう。
地域の人たちの協力が無ければお遍路めぐりは出来ない、と自覚するべきです。
場合によっては、姿を見ただけで敵視されるようになるかもしれませんし、そうなったらお遍路めぐりは出来なくなるでしょうね。