歩きお遍路では、遍路転がしと呼ばれる難所が多数ありますが、香川県は終わりも近いということで楽なところが多いといいな、と思ってしまいます。
しかし、最後まで楽をさせてくれないのが、四国お遍路で、意外な難所が多くあります。
いまだに、記憶に残っているところが何箇所かあり、いろんな意味で辛い体験をすることになりました。
今回は、香川県の札所めぐりで、難所と呼ばれるところと私自身が難所と感じたところを紹介していきます。
目次
一般的に香川県で難所といわれる札所
66番 雲辺寺
四国の札所の中でも上位3つに数えられるほどの難所です。
標高は約900メートルということからも、ちょっと大変そうだなということは想像できるでしょう。
登山道のようなお遍路道を登っても、県道経由で登ってきても大回りになるためかなりキツイものになります。
かなりの山の中ということで、道も細く荒れているためいかにも獣が出そうな雰囲気もあり、ちょっとガサガサと音がしただけでビクッとしてしまいます。
因みに、人もあまり通らないのでかなり心細くなります。
とはいえ、ロープウェイも整備されており、こちらを利用すれば肉体的な辛さは解消できます。
私が以外に辛いと思った難所
84番 屋島寺の遊歩道
県道14号側から登りましたが、遊歩道と書いてあったので楽なのかな?と思っていました。
しかし、入って暫く進むと標識には勾配20%の文字があり、近所でもこれだけの勾配標識は見たことが無かったので、ちょっと想像がつかないものでした。
お寺のある山頂までは標高差300メートル位だと思いますが、想像以上の勾配に加え、リュックの重さも手伝って辛いものでした。
さらに8月ということで、暑さも加わりバテバテで、数十メートル進んでは止まりを繰り返し、やっとの思いで登った記憶があります。
近くを通っている車道が見えますが、登る車を恨めしそうに見ながら、ひたすら息を切らしてという状況でした。
ただ、いまだに途中振り返った時の町並みは、映画のワンシーンのようで見とれるほどでした。
ふと、夜景はキレイだろうな、と勝手に妄想していましたが。
88番 大窪寺
87番 長尾寺の次、最後の札所ということで気合が入りますが、それまでの平地と打って変わってひたすらダラダラと登ることになります。
平均勾配としては数%程度だとは思いますが、15キロほどあります。
道も先が見えない状況で、ダムを過ぎ、トンネルを抜けてもどのあたりなのか分からず、いつ着くのか検討が付かない状況になります。
実際、会社の出勤も迫り、どうしてもその日に帰らないといけない状況でしたが、私は5時過ぎに門をくぐってしまう羽目になりました。
納経帳に書いてもらえないかも、とヒヤヒヤしましたが、お寺の方のご厚意で書いてもらったことがあります。
なお、5時までに間に合わない場合は、目の前に宿泊施設が3件ほどありますのでそこに泊まることになります。
しかし、泊まれない場合、87番まで戻るにも1番に行くにも、15~20キロほどあり、しかも山の中で心細くなってしまうでしょう。