四国といえばお遍路、というイメージが定着していますが、宗教巡礼の一種になります。
88箇所の札所を巡り功徳を積む、ということで人気がありますが、日本全国を見ると同じような巡礼が行われてきました。
今でも33箇所めぐりと検索すると、全国各地に札所が存在していることが分かり、以外にも自分の住んでいる近くにあったりします。
逆に言えば、それだけ以前は札所めぐりが盛んに行われていた証ともいえます。
今でこそ四国お遍路が有名になっていますが、西国33所めぐりと言われるものも有名で、今でも多くの参拝者がいるそうです。
ではどのような巡礼なのか解説していきましょう。
西国33所めぐりとは?
京都を中心とする近畿地方のお寺を巡る巡礼で、33箇所をめぐります。
お遍路と同じで仏教を信仰の対象とするものですが、こちらが崇拝するのは観音菩薩になります。
別名、西国観音巡礼とも呼ばれるのはこのためで、観音様が祭られています。
どちらも仏様を崇めるという点では同じということになりますが、お遍路は弘法大師様ですのでこの点が異なります。
この巡礼は、西暦850年頃の四国お遍路よりも古いと言われており、その起源は西暦700年ごろに遡るようです。
一説には日本で一番古い歴史を持つもの、ともされています。
全国に存在する観音めぐり
因みに全国に存在する33箇所めぐりは、観音様を信仰対象としています。
各都道府県に巡礼コースがありますので興味のある方は、回ってみると良いでしょう。
北海道33観音霊場
大正2年に開創された霊場になりますが、山本ラクさんという方によって作られました。
比較的新しいものですが、霊場を移動する総行程距離は約2000キロとも言われ、壮大な北海道ならではのものになっています。
殆どの方は車で回るのでしょうが、歩きなど自分の体力を使って回ってみるのも趣があるでしょう。
ただ、暖かい時期限定ですので、6~8月ごろの約3ヶ月で回る必要があります。
秩父34観音霊場
こちらはちょっと変わっていまして、他の観音霊場は札所が33箇所あるのに対し、ここだけは34箇所というものです。
一説によると、西国33箇所、坂東33箇所と合わせてちょうど100にしようと、34箇所にしたと言われています。
都市部ではなく郊外を歩くことになり、山あり谷ありの行程になりますが、秩父特有のものでしょう。
ということは、結構体力的には大変だと言うことが想像できますので、準備が必要かと。
坂東33観音霊場
西国33箇所霊場を模して作られたのが坂東霊場と言われています。
一説には江戸時代の天皇が巡ったことにより、民衆が倣ったとされる考えもあるようですが、信憑性は引くいようです。
この坂東霊場めぐりも当時の旅文化の影響により広まっていったとされ、今に至ります。
他の観音霊場
各都道府県にあると言っても過言ではないほど、観音霊場めぐりはたくさんあります。
北海道霊場のように数千キロにおよぶ行程は珍しいものですが、殆どが県内一円、市内一円などと言ったものです。
気軽に数日間で回れてしまうものもありますので、webで調べてみると良いでしょう。
以外に近くに霊場があることに気付くのも、仏様のお導きで良い方向に運気が向くかも知れません。