お遍路をする際に、札所と呼ばれるお寺を巡りますが、以外に時間が掛かるものです。
山門をくぐり、手を洗い、ろうそくや線香に火をつけ、納め札とお賽銭を入れ、本堂と大師堂に読経し、納経所で記載してもらい、お寺を後にする。
このように神社とは違い、お寺に行って参拝して終わりということにはなりません。
お遍路は修行と言う意味があるので、きちんとお経を唱えないといけないことになります。
では、どの程度の時間が必要になるのか検証していきます。
参拝に掛かる時間
作法別に掛かる時間を見ていきましょう。
山門をくぐり、手を洗う:5分
お寺には山門と呼ばれる門があります。
ここをくぐると、水場があり、手を洗い、口をすすぎ、不浄なものを流す必要があります。
本堂へ行きお勤めをする:10~15分
ろうそくを立て火をつけ、線香にも火をつけて指定の場所に立てるようにします。
本堂前にお札入れとお賽銭入れがありますので、入れておきましょう。
次に般若心経をはじめ、唱えるべきお経などがありますので、声に出して読経することになります。
一時一時ゆっくりはっきりと唱えることが必要ですので、初めの頃は予想以上に時間が掛かります。
大師堂に移動し、同じようにお勤めする:10~15分
ここでも本堂同様にろうそく、線香、読経を行います。
納経所に行き納経帳に書いていただく:5~10分
読経し納経した証として、有料ですが納経帳にお寺の名前や梵字、ご朱印をいただくことになります。
誰も並んでいなければ直ぐに書いていただけますが、長く待たされる場合もあります。
何度か経験しましたが、バスツアーなどのお客さんと被った場合は最悪です。
数十人分の納経帳に記載しなければいけないため、数十分待たされることもありました。
お寺によっては、歩きお遍路さんと分かると優先して書いていただいたりもしましたが、添乗員さんがずっと付きっ切りで目を光らせている場合は、それも叶いませんでした。
ひたすら待つしかなく、後で住職と苦笑いしながら談笑することもしばしばでした。
こうなると諦めてのんびり待つほかありません。
あまりにも短いと
このように一つの札所では、短くても30分程度は滞在することになります。
読経に一番時間が掛かる訳ですが、きちんと読経するようにしましょう。
一度失敗したことですが、その日は帰りの電車を予約していたため、間に合わせようと必死でした。
可能な限り札所を回っておきたいと言う気持ちで一杯で、焦りを感じていたのかも知れません。
あるお寺で、読経もほどほどに済ませ納経所に行くと、”きちんと納経しましたか?適当なら記帳しませんよ”との厳しいお言葉。
しどろもどろになりながら、申し訳ありませんと返すのが精一杯でしたが、地方から来ている事情を話し、何とか納経帳に書いていただきました。
場合によってはやり直しをしていただくこともある、とのことでしたのでしっかり心をこめて唱えるようにしたほうがいいでしょう。
でも、納経所から本堂と大師堂は見えないはずなのに、どこから見ていたのか未だに不思議ですが。