お遍路というと四国という概念が定着しており、実際に四国の文化として根付いています。
でも、ふと疑問に思うのが、四国以外にお遍路めぐりと呼ばれる巡礼に相当するものはあるのか?札所とされるお寺などはあるのか?ということです。
実は、全国各地に札所とされるお寺や神社が存在しており、その場所をめぐっている方もいらっしゃいます。
今回は、四国以外で行われている巡礼について、お遍路との違いなどを解説して行きたいと思います。
お遍路と呼ばれるのは四国だけ?
私がお遍路めぐりをした際に、全国にもお遍路めぐりがあるのかと思って調べてみたことがあります。
しかし、四国88箇所めぐりをしている人を指してお遍路と呼んでいるようで、他の地域ではこの呼び名は使われていないようです。
お遍路、だけでも四国巡礼している人を示すらしいので、固有の呼び名のようです。
弘法大師様がめぐった痕が、そう呼ばれるのかな?とも思って調べてみましたがそれも違うようです。
実は弘法大師様ゆかりの札所をめぐる場所は東京にもあり、御府内88箇所霊場と呼ばれる巡礼ですが、こちらはお遍路とは呼ばないようです。
この霊場の札所は東京都に点在していますが、四国お遍路と比べると知名度も低く、ご存じない方が殆どではないでしょうか?
とはいえ東京周辺に住んでいる方は、気軽に近くの札所を訪れてみるのも良いかもしれません。
全国で有名な札所めぐり
私の住んでいる地域にもたくさんのお寺や神社がありますが、四国お遍路を経験してからあることに気付きました。
お寺ですが、〇〇霊場第〇〇番札所、という文字を山門の石柱に刻んであり、もしや、と思い調べてみたことがあります。
四国お遍路とは関係はありませんでしたが、どうやら全国各地に霊場や札所とされているところがあるようです。
下記に有名なものをいくつかご紹介しますので、お寺や神社めぐりに興味がある方は実際にめぐってみるといいでしょう。
なお、全国各地の都道府県で札所めぐりとされているのは、観音様めぐりが最も多く一般的になっていますが、神社めぐりも少数ながら存在します。
御朱印をいただけるところもあり、集めてみるのもいいでしょう。
因みに、江戸時代などはこのような観音めぐりが流行ったそうですが、当時も旅行の一環として行われていたようです。
移動手段は違えど、現代のお寺や神社めぐりと似ていますね。
北海道三十三仏霊場
北海道開拓以降に設定されましたが、観音様と弘法大師様を祀った札所が設定されました。
因みに開拓者の安全祈願と成功祈願を目的とされたようです。
なお、全工程は2000キロとも言われ、四国お遍路の1400キロを上回る距離となりますので、歩いて回る場合は相当大変でしょうね。
秩父三十四観音
秩父周辺の観音様をめぐるものですが、普通の観音霊場は33箇所と言われますが、ここは34箇所となっています。
いろんなところの観音様を合わせて100にしよう、と言う説が有力ですが、定かではないようです。
確かに33観音×3だと99にしかなりませんものね。
九州西国三十三観音
鹿児島県を除く5県をめぐりますが、西暦700年ごろに開創されたといわれています。
ほぼ九州全土をめぐるので移動距離も長くなるため、昔は大変だっただろうなと想像します。