お遍路で必要な納め札の色の意味と書き方

四国お遍路をする際に、ただ単にお参りをするだけという目的で回る方はあまりいないかと思います。

きとんとお経を読み、お経を収めたという証を残す、つまり納経帳への記入や判衣へのご朱印をしてもらうことになります。

この場合、当然ですが手ぶらで回る訳には行きません。

お遍路には、巡礼と言う意味がありますので、きちんとした作法で回ることになります。

持ち物としては、ろうそく、線香、納経帳もしくは判衣、お賽銭、教本となります。

加えて読経の際に、お札をお賽銭箱とは別の箱に入れることになりますが、これはお遍路で回った回数によって色が決まっています。

お寺でキレイな金色やカラフルな色のお札が売られており、ついつい購入して使って見たくなります。

しかし、ふざけているとみなされる場合もあり、お寺から注意を受けることもありますので知っておいたほうが無難です。

では、色の違いとお遍路回数の関係などを説明していきましょう。

なお、お札はお遍路さんが願掛けとして使うもので、名前や住所、お願いしたいことを書いておくものです。

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殆どの人は白以外は使うことが無い

お遍路で回った回数によって、使うことが出来るお札の色が違うと言いましたが、回数との関係は以下のようになります。

なお、回った回数とは1番から88番までをきちんと1周したこと(結願という)で、1回とカウントします。

会社員など普通の人は赤ぐらいまで可能性があるとしても、銀以上は職業でお遍路を行っているような方でしょう。

〇白:1~4回

〇緑:5~7回

〇赤:8~24回

〇銀:25~49回

〇金:50~99回

〇錦(カラフル模様):100回以上

先達さんや職業お遍路と呼ばれる方々

社会人や学生さんなど、時間的に制約がある方は、おそらく定年になるまで白色以外を使うことは、まず無いでしょう。

私も始めて回った時も社会人でしたが、区切り打ちしか方法が無く、一周するのに1年半掛かりました。

そのペースで回ったとしても、社会人になってから定年までの約40年間で20~30回も回るのは、正直至難の業です。

が、中には定年退職後でもないにも拘らず、年に数回回っている方もいらっしゃいます。

お遍路では、何回か回っている方を尊敬の念をこめて、先達(せんだつ・せんたつ)さんと呼ぶことがあります。

自分より回っている先輩と言う意味ですが、そのような先達さんの中には、そのような生活を10年以上続けている方もいます。

当然、地元の方を除いては、仕事をしながら回っているということは考えにくいのですが、そのような方もいらっしゃいます。

お察しの方はピンと来ますが、普通の仕事をしておらず、お遍路が職業と言う方です。

お遍路が職業と聞くと、分かりにくいのですが、自分では回れない方の代理として、依頼を請負いお金をもらって回っていると言うことです。

このように、お遍路を仕事として回っている方は年に何回も回れるわけで、10年20年と続けていれば、色の違うお札が使えるのも納得です。

色の違うお札を、境内のお札収めで見た場合には、そのような先達さんが回ってきたんだ、と想像するのも一考でしょう。

因みに、先達さんの中には、人に話せない事情をお持ちの方もいるので、あまり深入りしないほうがいいでしょう。

一度、そのような方を話をする機会がありましたが、長袖の奥に見えた彫り物を見て、なるほどなと思ったこともあります。

失礼な行為

お遍路の回数で使うお札が違うわけですが、以下のようなことも実際にあるようですのでご注意ください。

色の違うお札を使う

自分の回った回数でお札の色が変わりますが、やはりそこは人間ですから、違う色のお札を使ってみたくもなります。

私も偉そうなことは言えませんが、お寺の売店で見た時にキレイだな、使ってみたいなと思ったことがあります。

でも、一度色の違うお札を使っている人が、ちょっと説教じみたことを言われているのを見てから、冗談でも止めておこうと考えました。

それに、そんなお札を持っているのを、他の人が見れば珍しがってあれやこれや質問されるのも想像できます。

話をしているうちに、ボロが出ないようにするので精一杯かと。

お札収め箱を漁る

これは、見たことがありませんが、お賽銭箱隣のお札入れにはお札がたくさん入っています。

当然何十回も回った方の、キレイな色のお札も入っている可能性があります。

これを欲しいと思う方がいるようで、お札入れを漁って持ち去る事例もあるようです。

持って行きたい気持ちも分かりますが、中には他の人のお札が箱から出ていようが構わない人もいるようで、浅ましいとさえ思ってしまいます。

人によっては、末期がんであったり、人のためにお参りしていたり、お札に並々ならぬ願いを込めている場合もあるので、失礼の無いようにしたいものです。

なお、このような輩もいるので、個人情報の詳細は極力書かないほうが身のためです。

私の場合は、知らない会社から霊感商法のようなダイレクトメールが来たので、以来名前と県名ぐらいしか書かないようにしました。

電話番号やメルアドなどは以ての外です。

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