お遍路と梵字の関係性

よくお葬式や法事などで、見ることが多い梵字ですが、仏教においてはいろんな神様を表した文字という意味があります。

位牌、卒塔婆、などに書いてありますが、仏教の修行であるお遍路とも、当然関係があります。

現代では、ツアーが大部分であるため、旅行会社の商品と言うイメージが定着しており、お遍路めぐりを単なる寺院めぐりと勘違いしている場合もあります。

しかし、元々お遍路というのは、真言宗派の開祖である弘法大師様が四国を修行行脚したルートをたどるものであり、正直キツイものです。

昔は歩きしか方法が無かったので、キツイのも当然ですが、功徳を積むという意味では大変重要でした。

お遍路さんが身に付ける、菅笠、白装束、金剛杖などに関しても、それぞれ棺おけ、正装、墓標の意味があります。

それらには梵字が書いてありますが、今では意味を正しく理解している方は少なくなっています。

とうことで、書いてある梵字の意味を解説していきたいと思います。

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梵字とは

梵字は元々インドで生まれたサンスクリット文字が原型と考えられています。

神仏を表す文字として、弘法大師様の若い頃である空海によって日本に広められ、現代に至ります。

一文字で、いろんなものを表せるもので、〇〇は何々である、などという意味を一文字で表せるという便利なものです。

以下にお遍路さんが持っている装備と、書かれている梵字の意味を書いておきます。

菅笠

菅笠には大きく、梵字が一文字書いてあります。

弥勒菩薩を指す言葉になりますが、同時に弘法大師様のことを指しているとも言われます。

被ることで、弘法大師様がいつも見守ってくださると感じることが出来るでしょう。

金剛杖

金剛杖には梵字が5文字書いてありますが、上から、空、風、火、水、地、と言う意味があるそうです。

墓標に書かれる文字と同じと言われますが、現代では卒塔婆に書かれています。

法事などの度に、新しい卒塔婆をお寺からいただくことがありますが、機会があったらじっくり見てみるのも良いでしょう。

納経帳や判衣

納経帳や判衣に梵字を書いてもらうことがありますが、そのお寺の仏様が誰であるかを表しています。

お寺によって異なるようですので、興味のある方は一度比較してみると良いでしょう。

88箇所回るといろんな仏様を集めることが出来る、と言うことになりますが、別の意味も気付きました。

それは、いろんな仏様の力を集め功徳とし、あの世に迷わず行けるようになります。

確かに棺おけなどに、納経帳などを亡骸と一緒に入れる意味が分かったような気がします。

お遍路でめぐるお寺は真言宗派

お遍路は弘法大師様がめぐった痕を辿るのですが、そもそも真言宗のお寺を巡ることになります。

別名、高野山密教とも呼ばれ和歌山県の高野山を総本山としますが、四国の88箇所ある札所と呼ばれるお寺は全て真言宗派のお寺となります。

真言宗の教えは、人は亡くなったら仏様になると言われ、より功徳を積んだ者は、あの世に迷わずに行けるというものです。

檀家さんのようにお寺に尽力したことが功徳とされるのが一般的ですが、お遍路めぐりをしたことも功徳を積んだとされます。

亡くなった際、棺おけにお遍路めぐりで残した納経帳や判衣、御朱印帳を一緒に入れる場合がありますが、全て功徳を積んだ証とされます。

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