お遍路で掛ける輪袈裟の色と意味

お遍路さんの服装として良く知られているのは、全身白装束の服に、菅笠、金剛杖、足袋、輪袈裟という出で立ちになります。

と、このような服装は、歩きお遍路の多かった昔の服装ですが、最近では簡素化される傾向になっており、あまり見かけなくなってきました。

理由としては、白ですので汚れが目立つ、綿で出来ているので伸び縮みしにくく動きにくい、というものがあります。

足袋も足裏の感覚が伝わりやすいという利点はありますが、耐久性や安全性の観点から靴には敵わないということで今では履く人も殆どいません。

動くことが前提となる、自転車や歩きお遍路にとって足元に欠点があるということは、余計に疲労を蓄積させる結果となります。

この様なことからも、今ではズボンは動きやすいものにしウォーキングシューズなどを履く。

上は白衣を着て、輪袈裟を掛ける程度と言ったスタイルになっています。

このように、最近の服装は様変わりしていますが、輪袈裟についてはきちんと掛けている方が多いようです。

今回は、この輪袈裟について色や意味について解説していきたいと思います。

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輪袈裟とは

輪袈裟という名前から想像ますが、お坊さんが着ている袈裟の簡略版になります。

葬式や法事でお坊さんを見ることがありますが、きらびやかな着物のようなものを何枚も重ねて着ていますが、これが袈裟と呼ばれるものです。

ただし、小野小町の十二単ではありませんが、何枚も着ていることにより動きにくく重いものです。

これを着ながらお遍路めぐりをしろ、と言われたらどうでしょうか?

修行とは言え、とても88箇所回れる自信はありませんし無理だと思います。

お坊さんが、作業をする際に掛けるものとして利用されていたようで、名残としてお遍路でも使われるようになったそうです。

因みに、金剛杖と同じで、輪袈裟はトイレ(不浄な場所とされる)では外すこととされています。

輪袈裟はトイレに入る前に知り合いに預けるか、一人ならリュックに仕舞うとかする必要があります。

金剛杖も同様ですが、札所では杖を入れておく場所がありますが、公衆トイレなどには無いためちょっと困りものですね。

色と意味合いについて

輪袈裟にはいろいろな色がありますが、この色を選んだから、ご利益が上がるとか、男性と女性でこの色であるなどという決まりもありませんので、好みで選んで結構です。

実際にお遍路グッズのショップなどを見ると、赤、青、緑などありますが、とても鮮やかなものです。

1番札所の霊山寺などにも置いてありますが、刺繍も施されており、これからお遍路する上で気合も入るでしょう。

ただ、注意が必要なこととしては、色落ちしやすいことです。

私の場合むらさき色の物を購入しお遍路めぐりしましたが、途中で雨に降られたり汗によって色落ちしたことにより、白衣に移ってしまいました。

首から前の部分は、むらさき色が付いてしまい、洗濯しても落ちなくなってしまい、最後には白衣全体も白では無くなってしまいました。

大量生産のものなのだろうと思いますが、色落ちが気になる方は、二三度洗って色落ちしなくなってから着用するといいでしょう。

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