お遍路めぐりを始める際に、旅行雑誌などを見ながら準備を進めることになりますが、時として過剰とも思える場合があります。
旅行雑誌は主にツアー客など、観光目的の人たち向けに発行されることが多いため、見た目重視の傾向になります。
鵜呑みにすると、必然的にあれもこれもと揃えることになり、準備段階から結構なお金が掛かることにも繋がります。
言い方は少々悪いのですが、雑誌で取り上げられれば商品も売れるし、観光客も増えるので、どちらもWINWINの関係になれるわけです。
形から入る方はそれでも良いでしょうけど、純粋に修行としてのお遍路を行いたい場合には、必要最低限にするべきでしょう。
今回は、そのように形には惑わされない方向けに、始め方と準備するものを説明していきます。
お遍路道具は何があるか
お遍路をする際には必要とされる道具がありますが、必ず必須とされるものと任意で揃える物がありますので以下に振り分けて書いていきます。
必須で揃える物
・白衣(俗に白装束と呼ばれあの世への正装とされるし、一目でお遍路さんと分かる)
・輪袈裟(首に掛けるもので、お坊さんの袈裟の簡易版)
・ろうそくと線香(境内で必ずお供えするものです)
・教本(お経が書かれた冊子で、正式には記憶していても開いて読むのが礼儀とされる)
任意で揃える物
・納経帳(以外ですが必須ではありません、記帳してもらうのにお金が掛かるので読経だけして回る方もいます)
・お札(別名札所めぐりとも言われるので、あった方がいいのですが、願い事をするだけで十分です)
・金剛杖(歩きならあった方がいいのですが、必要に応じてといったところです)
・長ズボン(日焼けや虫さされ対策に有効です)
これら以外にも、頭陀袋、菅笠、足袋、持鈴、その他いろいろありますが、きちんとお遍路の格好をしないと気が済まない方はどうぞ。
それ以外に必要なもの
お遍路の服装以外には、各自の移動方法が大きく関係しますが、以下に説明します。
野宿を考えている場合
野宿をするのであれば、最低限の装備をきちんと準備しておかないと、よく寝れず疲れが残ったりしますのできちんと考えておく必要があります。
なお、必要度の高い順に書いていきます。
・寝袋(これが無いと春先や晩秋などは寒くて寝れない)
・雨具(カッパやポンチョなど、雨で濡れると風邪をひきやすくなり、中断する元になります)
・食料や水(お遍路の道中には以外にもお店が無いので非常食は必要です)
・リュックやバッグ(荷物を運ぶのに必要ですが、途中で穴が開かないような丈夫なものを選びましょう)
・薬など(急病や怪我の際には自分で何とかするしかない場合があります)
・調理器具と材料(自炊する場合は必須ですが、毎食弁当や外食で賄うと言う手もあります)
・テント(以外でしょうが、お遍路向けの無料宿泊所やお寺の通夜堂がありますので、そこを利用するといいでしょう、公園の東屋も一つの手です)
公共の宿泊施設や宿坊を利用する場合
ホテルや旅館などのような宿泊施設が一般的ですが、お寺が運営する宿坊もありますので利用してみると良いでしょう。
大体は必要なものが揃っているので、いざと言う時も安心です。
因みにお寺と言う事で精進料理をイメージしがちですが、肉も酒も出ますのでご安心を。
・持病のくすり
こればかりはホテルなどの宿泊施設には無いので、各自で準備する必要があります。
なお、命に関わる持病をお持ちの方は、医師にきちんと相談してからお遍路をするようにしましょう。
それ以外
これら以外には、各自で必要なものを考えないといけませんが、以外に無いと困るものを挙げておきます。
・スマホやガラケー(現代人の必須アイテム?ですが、無いと禁断症状が出る人は持つべきでしょう)
・充電器(スマホなどは充電器が無いと使えませんので)
・お金(キャッシュレス化が推進されていますが、日本はまだまだ現金のみの所が多いです、なお札所では現金のみです)
・クレジットカード(都市部ではカードを使うなど現金と使い分けると良いでしょう)